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ユニカイエでは恒例となった感のある上野陽介展。
こんかいは上野さんのホームグランドとでもいうべき「ガラージュ・ベ−」さんでの久々の個展とあいなった。

強烈な個性と本格派のぺインター、アーティストとしての魅力はすでに前回のレポートに書いたので参照いただきたい。

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そこでも書いたのだが、上野さんという作家は個展のたびに新しいことを仕掛けてくる。

タッチや画法もそのつど変わっていると思うのだが、そのへんは専門家でもないし、詳細にチェックしたわけではないので、後世の「上野史家」に分析をまかせたいところだ。
今回でいえば、すこし薄くあわいパステルカラーの空間に露光オーバーぎみに光が輝いている、やさしい感じの背景が多い。

その背景の上に、いつもながらの上野キャラ、それから江戸川乱歩の探偵小説を思わせるような怪人や美女などいくつかの新たなキャラクターもの、上野世界ではおなじみのアンネフランクの肖像が次元をこえて滑り込んだようなそんな作品もいくつかある。

今回のテーマが「POSSIBLE〜不可能とは思わない」ということから類推すると、こういった作品群は、上野さんのさまざまな可能性が、それこそ自由自在に動きだしている、そんな胎動を感じさせる。

前回のまとまった個展である「24時のサイコロ」は、遊び=創造の喜びを高らかに謳ったものだったが、今回はさらにその境地もこえて融通無碍の画境に至ったという感じだろうか。などというとまるで老人だが(笑)。

上野さんの場合はそうではなくて、若者なのに、そういうところに行けるたぐいまれな作家なのである。

日本ではめずらしい大人のアーティスト、というかな。
DMにも使われている作品(↑写真参照)は、そんな「上野ワールド」そのものを描いた曼陀羅のようにも見える。

そんなわけで、次回の個展も期待するが、もっと期待するのは、もっと多くの人にこの作家を知ってもらいたいということである。


reported by ART DEPO(2005.3.26)